今年最初の大型選挙となる北九州市議選が1月22日に告示(31日投票)されます。総定数57に81人が立候補を予定し、各党がしのぎを削る大激戦となっています。現有8議席の日本共産党は全7区に10候補を擁立し、「黙っていれば下関北九州道路、声をあげればコロナ対策」と呼びかけ、市政の転換と総選挙での政権交代の流れをつくるため奮闘しています。
20日、日本共産党が現有1議席から2議席をめざす小倉南区(定数12)では、うど浩一郎予定候補=新=が仁比聡平前参院議員とともに「下関北九州道路より、命、暮らし、生業(なりわい)守れの声を託してほしい」と街頭で訴えました。
宣伝に駆け付けた男性(84)は、高齢化が進みバスが減便されるなか、地域で高齢者福祉乗車券の公約が大きな反響を呼んでいると述べ「声をかけ切れていなかった隣近所のつながりに訴えて支持を広げたい」と語りました。
大激戦の小倉北区(定数11)で、出口しげのぶ予定候補=現=を押し上げようと奮闘する党日明支部の男性(72)は駅前宣伝で就職間近の大学生から「PCR検査拡充や保健所の提案が他党と違い分かりやすい。応援します」とこれまで無関心だった市民からも共感が寄せられると話します。
市議選で何より問われているのは、どうやってコロナ感染を抑え込み、市民の命と暮らしを守るのかです。党市議団はPCR検査の拡充や医療・介護施設への支援、中小業者の家賃支援などを提案し、市独自の取り組みを後押ししてきました。市内1カ所に統合された保健所を各区に復活させようと呼びかけています。
一方、自民党や公明党はコロナ危機の中でも3500億円の下関北九州道路計画を推進しようとしています。日本共産党が「危ない、要らない、採算がとれない」と安全性や必要性の点からも同計画の中止を訴えるのに対して、自民党、公明党候補らは「早期実現」「推進」と主張。大きな争点として浮かびあがっています。
日本共産党は五つの重点公約として(1)コロナ危機からいのちと暮らしを守る(2)高齢者福祉乗車券の実施(3)18歳までの医療費の完全無料化、学校給食の無償化の実現(4)若者応援 市内就職者に対する奨学金の返済支援を復活・拡充(5)賃上げと、家計応援で人口減に歯止めをかける―を掲げ、「声をあげれば変わります」と呼びかけています。
自民党が県の時短協力金のリーフをもって商店街を回り、公明党がプラスターを広げて必死の宣伝を繰り広げています。自公が議席を伸ばすのか、日本共産党が10人全員当選を勝ち取るのか、選挙戦の焦点となります。
コロナ危機で選挙管理委員会も期日前投票を呼びかける中、日本共産党は告示までにやるべきことをやり抜き、告示後は大量宣伝と「担い手」を広げての支持拡大で、「命と暮らしがあなたの1票にかかっています」と訴え抜こうと全力をあげています。(しんぶん赤旗 2021年1月21日)
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