日本共産党の仁比聡平議員は6月18日の参院法務委員会で、逮捕・勾留された女性にブラジャーの着用を禁じて、警察による取り調べが行われてきた問題をただしました。(質問動画はコチラ)
仁比氏は「逮捕、勾留の際、警察は女性のブラジャーを外させるのか」と質問。警察庁の谷滋行総括審議官は「自殺や自傷行為に用いられるなどのおそれがあるため、留置施設での使用を制限し、警察で保管している」と答えました。
仁比氏は「個人の尊厳を損なう」「捜査機関の側に問答無用で従わざるを得ない無力な存在だと知らしめる防御権侵害ではないか」と追及。法務省の松下裕子刑事局長は「性的に非常に恥ずかしいという気持ちはとても理解できる」としつつ「お答えする立場にない」と答弁を避けました。
仁比氏は「相手の性別に関係なく、人と話すときにブラジャーを着けていないことは耐えがたい。女性が辱めを受けることなく取り調べに応じるにはブラジャーは必要不可欠」とする女性弁護士の言葉を示し、厳しく批判しました。
同弁護士らが求めてきたTシャツなどにブラカップを縫い付けた「ブラトップ」の使用・貸与について、警察庁がようやく通達したのは昨年12月。しかも、東京都や神奈川県、千葉県など20都道県では全く実施されておらず、3県は一部実施にとどまっています。
谷審議官は「基準を満たす製品を確保できていない」と弁解。仁比氏は「今も女性たちが留置されブラジャーを取り上げられている。対応を急ぐべきだ」と迫りました。(しんぶん赤旗 2024年6月21日)