日本共産党の仁比聡平議員は11月7日、参院予算委員会で、九州電力の太陽光発電出力抑制問題を厳しくただし、原発をやめ、再生可能エネルギー中心の政策への転換を訴えました。
仁比氏は、10月13日以降、全国で初めて九電が毎週のように送配電網から太陽光発電を切断する「出力抑制」を行い、3、4両日には風力発電も止めたと指摘。「再エネを抑制しながら原発はフル稼働させてきた。安倍政権が『原発枠』を優先して太陽光の受け入れ上限をつくってきた仕組みだ」と追及しました。
仁比氏は九州エリアの5月3日正午の電力需給では約800万キロワットの需要を太陽光で81%、再エネ全体で96%まかなえ、「原発はなくても電気は足りる時代が来ている」と述べ、「九州の再エネを大阪など西日本エリアで広域連携し活用するなど、再エネの優先接続、優先給電に転換すべきだ」と迫りました。
安倍晋三首相は「再生エネルギーの最大限の導入を進める」「九州域外の送電拡大に取り組む」などと答弁しましたが、実際、九電は設備投資を抑え、原発再稼働のための安全対策を上積みしています。経産省は答弁で、2013~15年の設備投資の実績が13年の電気代値上げの計画よりも1336億円少ない一方、原発再稼働のための安全対策費を945億円上積みしていたことを認めました。
仁比氏は九州と中国を結ぶ関門連携線で、あと100万キロワット流せていれば、再エネを抑制する必要はほとんどなかったと強調し、「電力会社と一体に、原発ありきで全国ベースの連携強化を講じてこなかった政府の責任は重い」とただしました。(しんぶん赤旗 2018年11月8日)
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