日本共産党国会議員団ハンセン病問題プロジェクトチーム(PT)は12月16日、ハンセン病元患者の要望実現のため、長浜博行厚生労働副大臣に申し入れました。(全文

 小池晃政策委員長・参院議員、穀田恵二国対委員長・衆院議員、高橋ちづ子衆院議員(PT会長)、仁比聡平参院議員(PT事務局長)、赤嶺政賢、塩川鉄也の両衆院議員が参加しました。

 今年4月に、国の強制隔離政策で長年苦しめられてきたハンセン病元患者救済をめざすハンセン病問題基本法が施行されました。しかし、その具体化は進んでいません。

 高橋氏は、全国13の国立療養所で132人の定数割れとなっている深刻な職員不足の実情を示し、療養所を国家公務員定員削減の対象から除外することを要求。また、各療養所の地域開放のための予算確保などを国の責務として実行すること、療養所再入所の受け入れ、入所者と一般入院患者の負担格差の調整、啓発活動の推進も求めました。

 仁比氏は、東京都東村山市の多磨全生園に公立保育園をつくる案があり、市長が「2012年までにつくりたい」と意欲を示していることを紹介。全生園の入所者も全員賛成しているのに、国が高額の賃借料を示していると述べ、「これが療養所開放の壁になっている。この壁を取り除いてほしい」と話しました。

 これに対し、長浜副大臣は、「みなさんと機会があれば全生園に視察に行き、計画実現の障害をといていきたい」と答えました。

 小池氏は、「ハンセン病元患者はこの国に生まれた不安を感じている。この国に生まれて良かったと思えるように、厚生労働行政の転換を図ってほしい」と訴えました。(しんぶん赤旗2009年12月17日)