今月8日、鳥取市のJA鳥取いなば農協を訪れた日本共産党の岩永尚之県書記長に、安木均・代表理事常務は期待を込めて語りました。
「ぜひ、自民党と共産党で組んで、日本の農業を守ってもらいたい」
同農協は、中山間地で耕作放棄地を生まないための集落営農組織づくりに力を入れてきました。
その財源は担い手集積加算でした。農地集積加速化基金から出される補助金(稲作10㌃当たり1万5千円)で、耕作者のいなくなった水田の耕作料に充てられてきました。
安木常務は、集積加算がなくなると耕作料が出せなくなり、集落営農組織が成り立たなくなると危機感を表明。ところが、政府の事業仕分けによって農地集積加速化基金など5千億円が返納されてしまいました。
県内の農業団体との信頼関係は、昨年末から今年3月にかけての肥料高騰緊急対策(化学肥料の使用を2割以上削減した農業者グループに肥料代の増加分の8割=国7割、県1割=を助成する。南部町は1割上乗せ)の取り組みによって築かれました。
1月27日の農水省との交渉では、仁比そうへい参院議員が同席し「ナシ、ラッキョウも特例として対象にする」との回答を引き出しました。その後、「すべての品目に対象を広げる」との通運を引き出し、全国に貢献しました。
当初1月30日の期限も、昨年年末の県農水部交渉(「農家の取りまとめが間に合わない」との声を上げるように要請)で、2月16
日に延長。県農水部に「制度が複雑で使いづらい」との農家の声を紹介して交渉を重ね、「肥料代の削減は、土壌分析でリン酸、カリの過剰を確認し、リン酸、カリの配分を減らした肥料を使用」「3人以上のグループ化などは、県に申し出れば取りまとめる」などの簡素な方針が出ました。
11月定例県議会で、日本共産党の錦織陽子県議の質問に、鹿田道夫農水部長は「全県で3億2200万円の申請があった。化学肥料2割削減の取り組みで10㌃当たり肥料代を31%(3600円)削減することができた」とのべました。
各種団体と懇談を重ねた岩永氏は「肥料高騰対策の取り組みは、わが党が農業者の声を代弁して国や県と交渉し、国政を動かした画期的なものでした。今後も、林業分野をはじめ幅広い共同を築き、県の基幹産業である第1次産業発展のために党を代表して、引き続き活動していきたい」と抱負を語りました。(しんぶん赤旗 中国・四国のページ 2009年12月25日)