2020年7月豪雨で甚大な被害が発生した熊本県の球磨川流域で国、県が強引にすすめるダムを中心に据えた河川整備計画の撤回を求める市民団体の集会・パレード(24団体でつくる実行委員会の主催)が2月2日、熊本県人吉市で開催されました。180人が「川辺川ダム反対」などの声をあげ市内を行進しました。

 集会では、ダム建設事業認定反対の運動を強めることや「ダムによらない流域治水と地域復興が、『住民参画』と『住民決定』で行われることを求める宣言」を採択しました。

 実行委員会を代表して「川辺川を守りたい女たちの会」の原育美代表が「ダム計画を押し戻すまで『ダムはいらない』の声をあげていこう」と主催者あいさつ。「子守唄の里・五木を育む県民の会」の中島康代表は「ダム建設を止めるための世論を広げよう」と呼びかけました。

 被災住民らのリレートークで「ダムによらない復旧・復興を求める人吉・球磨の会」の林通親代表が「ダムによる自然・環境破壊、緊急放流の危険などの検証を国、県は住民を交えてやり直すべきだ」と指摘。八代市坂本町の道野沙喜子さんは「3メートルの浸水に対し十数センチのかさ上げなどダムを前提にした治水は理にかなうものではなく、計画してはならない」と訴えました。

 日本共産党の田村貴昭衆院議員、仁比聡平参院議員が連帯メッセージを寄せました。(しんぶん赤旗 2025年2月3日)