日本共産党広島県委員会は2月17日、志位和夫委員長を迎え統一地方選・参院選必勝を目指す演説会を広島市の国際会議場で開きました。3階席まで埋まり、第2会場にまであふれた参加者を前に、国政と広島県政・市政の争点、共産党の役割を語った志位氏の演説に何度も共感の拍手がわきおこりました。

 統一地方選に挑む予定候補17氏が登壇。辻つねお県議は土砂災害の危険箇所の整備に200年もかかるとする県の対応を批判し、「命と暮らしを守る共産党の議席はなくてはならない」と訴え。広島市議の中森たついち団長は「(市政を)正面から追及できるのは党市議団しかない」と強調しました。

 仁比そうへい参院議員は、党の予定候補者らが昨年7月の西日本豪雨災害の被災者支援と要求実現に尽力してきたとし、「党の勝利こそ、政治を変える決定的な力です」と力説。参院広島選挙区(改選数2)の高見あつみ予定候補は「被爆地ヒロシマの核兵器廃絶の願いを国政に届ける」と決意を述べました。

 志位氏は、消費税10%増税、安倍首相による9条改憲、沖縄米軍新基地問題などの大争点で、強権とウソにまみれた安倍政治が破綻し矛盾に直面していることを自らの国会論戦を交えて告発。「論戦でどんなに破綻しても、悔い改めることも『反省』もしないのが安倍首相。ならば選挙で決着をつけようではありませんか」と、連続選挙での共産党躍進、市民と野党の共闘勝利を訴えました。

 目前に迫った広島県議選・市議選で、辻県議の議席の絶対確保と、政令市移行後の36年間、議席空白になっている広島市内で村上あつこ県議予定候補の議席を獲得して複数議席の実現、広島市議選では現有6議席から、空白の安佐北区、佐伯区での議席獲得で8選挙区すべてでの勝利を熱く訴えました。

 志位氏は、県議会、市議会での共産党の議席がもつ値打ちを三つの角度から力説しました。

 第一は、国の間違った政治をただす議席です。日本政府に対して核兵器禁止条約の署名・批准を求める広島県議会での意見書採択の力になるとともに、県内に被害が広がる米軍機の無法な低空飛行訓練の中止など、「国にきっぱりモノがいえる議席」だと述べました。

 第二は、県政のゆがみを大本からただす議席です。昨年7月の西日本豪雨を前にした5月に、辻県議が土砂災害の危険個所が全国で最も多いにもかかわらず、砂防予算がピーク時の180億円から96億円まで減らされたことをただしたのに対して、県が整備完了まで「200年かかる」と答弁し、直後に大災害が起きたと告発。一方で、広島駅から広島空港までの時間をわずか3分間短縮するための高速5号線の建設に1200億円も注ぎ込み、マツダの新車開発に17億2000万円もの補助金を出していることを強く批判し、「共産党を伸ばして、大切な税金を住民の命と福祉に最優先に使う県政への転換を」と力を込めました。

 第三は、住民の声を届け、政治を動かす議席です。昨年、「中国新聞」が広島市議会で各議員・会派の発言量を調査した結果、「共産党は会派規模は5番目だが、会派での発言量は最多だった」とする一方、公明党は「会派別では最も少なかった」と発表したことを紹介。志位氏は「断トツの発言力を誇るのが共産党市議団です。6議席から8議席になれば、本会議での質問が2倍になり、さらに発言力がアップします」と語り、共産党の躍進を訴えました。(しんぶん赤旗 2019年2月18日)