日本婦人団体連合会(婦団連)は5月31日、ジェンダー平等社会(性差による差別のない社会)の実現と女性の地位向上を求める署名16万9199人分を国会に提出するとともに、省庁要請を行いました。

 署名は、選択的夫婦別姓制度の導入など、民法の改正▽「慰安婦」問題の解決▽個人通報による救済を認める女性差別撤廃条約選択議定書の批准▽家族従業者の給与を認めない所得税法56条の廃止―を求めるもの。選択議定書の署名4万人分は6月に提出する予定。

 柴田真佐子会長は、ジェンダー平等に背を向け続ける安倍政権のもと、ハラスメント禁止や性暴力の根絶など、女性の権利を国際基準に引き上げようと運動が広がっていることを強調。「憲法と女性差別撤廃条約に基づくジェンダー平等が実現されるよう求めます」と述べました。

 日本共産党の高橋千鶴子、畑野君枝、本村伸子の各衆院議員、山下芳生、紙智子、吉良よし子、仁比聡平、武田良介の各参院議員、立憲民主党の大河原雅子衆院議員が署名を受け取りました。

 高橋氏はジェンダー平等に向けた共産党の取り組みを紹介し、「みなさんが積み上げてきた運動が世論になっている」と強調。本村氏は、「国際的認識とかい離した自民党政治を変えるために頑張る」と話しました。

 署名提出後、内閣府と各省庁にハラスメント禁止の実効ある法整備などを要請。「公務職場の人員削減でハラスメントが横行している」などの実態を示し改善を求めました。(しんぶん赤旗 2019年6月1日)