日本共産党の紙智子、仁比聡平の両参院議員は8月7日、西日本豪雨で被害を受けた愛媛県南予地域のJAや松山市のJA愛媛中央会などを訪問し、義援金の目録を手渡して被害状況や要望などを聞きました。林紀子県党豪雨災害対策本部長、西井直人党南予地区豪雨災害対策本部長、田中克彦県議、坂尾眞宇和島市議らが同行しました。

 宇和島市吉田町では急峻(きゅうしゅん)な山の斜面にあるミカン農園で土砂災害が相次ぎました。JAえひめ南の黒田義人代表理事組合長は「防除や選果場の復旧が急がれる」とし、壊滅したスプリンクラーの修繕や園地までの道路の復旧などを要請。ミカンは新植して収穫、販売できるまで5年以上かかるとして、離農者が出ることへの懸念を語りました。紙氏らは選果場の査定前着工を認めるよう、その場で政府に強く求めました。

 一行は、同市吉田町の園地で大規模な土砂崩れが発生した現場の視察後、西予市野村町で浸水被害を受けた農産物直売所などを訪れ、話を聞きました。

 西予市のJAひがしうわの清水昭弘参事は、野村町の選果場が濁流にのまれて壊滅し、現在、キュウリの最盛期に出荷を断念する生産者が出ていることを報告。選果場を再建するにも、現状では費用の半分を自己負担せざるを得ず、「『また出費するのか』との声もある。どうするのか検討中です」と話しました。紙氏は「県や市にも負担を求め、生産者の負担を軽減するなど、現場にあった政策にするよう努力したい」と応えました。

 JA愛媛中央会では田坂實会長や伊賀上恒英常務理事らから説明を受けました。仁比氏は「若い後継者をはじめ、農家の意欲を絶対に落とさせないために、政治がしっかりと支援することが大切です」と話しました。(しんぶん赤旗 2018年8月8日)