【14.08.28.】災害対策特別委員会 広島豪雨災害-現地調査踏まえ、住居確保・がれき撤去など対策要求

186回国会閉会中審査 国会質問一覧

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。

 全国の豪雨災害で犠牲になられた方々の御冥福をお祈りするとともに、被災された全ての皆さんに心からお見舞いを申し上げます。
 広島の現地では、これまでに七十二名もの方が亡くなり、なお行方不明十名の方々の捜索、救助が断続的な雨で中断されながら必死の思いで続いております。答弁は求めませんけれども、何としても救い出せるように関係省庁の皆さんに心からお願いを申し上げておきたいと思います。
 私も広島に二十日入りまして、安佐南区の緑井、八木、安佐北区の可部東、また桐原、大林など被災現場をお見舞いし、声を伺ってまいりました。我が党も直ちに対策本部を立ち上げ、一つ一つの要求実現と、土砂出しのボランティア、救援募金など被災者支援に全力を挙げているところでございます。
 梅林小学校に避難をしておられる八木三丁目の県営住宅で自治会長をしている御婦人は、ふすまが顔に当たって目が覚めたそうです。何が起こったのか分からずに、見ると岩が台所にまで入っていて仰天をして、すぐにベランダから逃げて団地の高齢者と障害者の世帯に避難を呼びかけられました。ですが、聾唖者で耳が聞こえない高齢の方は何が起こっているのかがまず理解ができないという様子だし、避難したくないと引きこもろうとする高齢者の方もあったようですけれども、とにかく逃げようと、嫌がるのを叱り付けながら無理やり避難をさせたというんですね。そのときに、別の建屋から助けを求める高齢者がいらっしゃったけれども、道路にはもう胸まで土砂があって助けに行けなかった。その方は亡くなってしまって、助けられなかったことが無念で眠れないと語っていらっしゃいます。今回の被災者、そして今避難しておられる方々が、皆さん、そうした想像を絶する恐怖にさらされているわけです。その自治会長さんが、一つだけほっとしたのは、ひどい罵声を浴びせながら避難させた高齢者から、避難所で助けてくれてありがとうと言われたことだそうです。県営住宅の入居者全員の今後の暮らしのめどが付くまでは避難所で生活をする覚悟だと、そんなふうにも語っていらっしゃいます。
 こうしたつながり、コミュニティーの力は、これから生活を取り戻していく上でもとても大切です。しかし、被災者個々人の努力やボランティアの支援だけでは、この方を始め多くの被災者が口にする今後の暮らしのめどを立てることはできません。
 そこでまず、避難先の提供について伺いたいと思います。
 お手元に八月二十日付けで内閣府の発されている「避難所の生活環境の整備等について」という通知をお配りいたしました。この趣旨ですけれども、前文に、一日も早く被災者の方々の生活環境を整えることが重要である、避難所における良好な生活環境の確保が必要である、そうした言葉があるように、つまり、災害救助法に基づく災害救助としてやるべきことは全てやるんだと、そういう国と行政の責任を果たすために発されたものと思いますけれども、内閣府、いかがでしょうか。

○政府参考人(日原洋文君) 委員御指摘のとおり、避難所、災害救助法に基づきます適切な救助の実施を促すために、留意すべき事項について確認的に通知したものでございます。

○仁比聡平君 日々刻々変化、発展する被災者のニーズを進んでつかんであらゆる手だてを尽くすというのが災害救助法の精神だと思うんですね。その全面的な活用を強く求めてまいりたいと思います。
 避難所の小学校が新学期を迎えて、始業を遅らせてきましたけれども、昨日広島市に伺いますと、一週間が限度であると。特に教室を明け渡す必要がある、けれど、体育館ではオーバーフローしてしまうし、エアコンもないことなど、環境も良くないという中で避難先となる住宅の確保が急がれているわけです。
 先ほども御答弁がありましたが、公営住宅について、市営八十戸、県営七十七戸、合わせて百五十七戸に対して二百八十四戸の応募があって、昨日、抽せんに外れて泣き崩れる被災者の方々の姿に胸が詰まる思いがいたします。避難生活が長期化することが想定される中で、全ての被災者に安心してぐっすり眠れる避難先、壊れた家に近くてコミュニティーが維持され、これまでどおりの通学や通勤に大きな支障のない避難先を確保するのは、私は国と行政の責任だと思います。
 まず、県営住宅のお風呂について聞きますが、平時には県営住宅ではお風呂は入居者が設置するということになっているそうで、お風呂のないまま避難者を入れるということにはならないじゃないかと、私ども求めてまいりました。
 内閣府、その点、どうなりましたでしょう。

○政府参考人(日原洋文君) 県営住宅の中にはお風呂のない住宅があるのは御指摘のとおりでございます。現在、県の方において浴槽等の設備工事に入っておりまして、おおむね一週間以内には必要な設備を整えまして、その設備を整えた上で住宅として供与するという予定になっていると聞いております。

○仁比聡平君 そうなったことは前進なんですけれども、ただ市営も含めてエアコンも網戸もないんですよ、洗濯機や冷蔵庫、テレビやラジオもないんですね。私は、是非皆さんに支援を呼びかけていきたいと思います。
 そして、今回の募集に際して、全半壊でないと入居できないと受け止めて応募を控えた多くの被災者の方があります。そんな要件はないんですけれども、応募に罹災証明が必要だとされたことが影響したのではないかと思われるんですが、ただ、実際には住家の被害認定は全く進んでいないわけですね。
 そこで、内閣府統括官に、家の壊れ方で線引きをするんじゃなくて、今の段階で安定した住まいを確保できない全ての被災世帯に民間住宅の借り上げを始め、避難先を確保するというのが当然だと思いますが、いかがでしょうか。

○政府参考人(日原洋文君) お答えいたします。
 災害救助法の考え方としては全壊家屋を対象としておりますけれども、今回の運用に当たりましては、そういった実際に住めるかどうか、事実上において住めるかどうかということを観点として柔軟に対応しているというふうに伺っております。

○仁比聡平君 応急仮設住宅の代わりだとか、あるいは二次避難先、一時滞在先の確保、そうしたその方々の状況に応じた救助をしっかり行っていただく、それが災害救助法に基づく国と行政の責任だと思います。
 そこで、大臣に二点伺いたいと思うんですが、この公営住宅の入居が原則として六か月が期限というふうにされて、それが大きく報道されてしまっているわけです。その中で、長期化が想定されるのに半年で追い出されるのかという不安を被災者に広げてしまっているんですね。入居した被災者が自宅に戻れる状況になるまでは安心していられるんだということをなぜ今明確にしないのか、必要な間は安心していられるんだということを私は明らかにして周知をすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(古屋圭司君) 議員御指摘のとおり、やはり被災された方が安心して生活できる環境を提供する、これ重要で、その一番重要なところは住まいの確保ということでありまして、既に市営住宅とか県営の空き住戸への募集をやっていますし、また公務員宿舎とか雇用促進、あるいはUR等々、今空き住戸の提供も行う予定でございまして、そういったことについてはニーズをしっかり把握しながら、現地の対策本部、西村本部長もつい一昨日まで行っておりましたが、その下で対応して、また全壊とか流失してしまった世帯については、いわゆる災害救助法上の応急仮設住宅、民間の借り上げも含めて対応できますので、それから土砂の流入等により一時自宅に戻れない方々には避難所として旅館だとかホテルを一時的に利用することも検討させていただいておりまして、こういった取組を通じまして被災された方々がその置かれた状況に応じて適切に住まいを確保できるよう、県や市と連携をしながら最大限の努力をしてまいりたいというふうに思っています。

○仁比聡平君 そのことがしっかり全ての被災者の確信になるように、安心になるように周知も含めて取り組んでいただきたいと思うんです。
 もう一点、大臣、市によりますと、避難世帯はおおよそですが六百三十前後、その中で公営住宅の入居がかなっても、およそ四百七十世帯の避難先がなお必要になるわけです。住家の被害状況だとか二次災害の危険度次第では今後も増えることが当然あり得るわけですね。
 通知でも、民間賃貸住宅の借り上げも可能であるということを、大臣先ほど御答弁ありましたけれども、明記しているわけで、私がインターネットで検索をしますと、安佐南区、安佐北区のJR可部線の沿線だけでおよそ二千八百戸の2DK以上の空き物件があるわけですね。広島は大都市ですから、仮設住宅ではなくてこの民間住宅の借り上げで速やかに良好な生活環境を提供できるという条件があります。
 昨日、市に伺いますと、事業者からの情報を急いで収集をしておられるというところだと聞いていますけれども、こうした取組と連携して、国として民間住宅の確保に全力を挙げてもらいたい。そしてその費用は、当然、国、県が持つ仕組みだと思いますが、いかがですか。
○国務大臣(古屋圭司君) 確かに住戸の確保については、今申し上げましたようにURとか雇用促進、公務員宿舎、空き家住宅等々ありますけれども、一方、民間の不動産の賃貸の団体にも要請をしまして、そして、もちろん広島の方の支部にも要請をいたしまして、民間の住宅を借り上げる形での応急仮設住宅、これをいかに確保していくかということでございまして、今そのための調整を、現地の対策本部が主体になりまして調整をさせていただいておりまして、被災者の要望や必要に応じて提供ができるよう準備を進めておりますので、しっかり対応してまいりたいと思います。

○仁比聡平君 速やかな対応、努力を一層お願いしたいと思います。
 そうした中で、体育館や公民館での避難生活を改善するということも急務です。これは統括官に伺おうと思いますが、二点、一つは、梅林小学校で仮設風呂が設置されました。被災者に開放されたスーパー銭湯もあるわけですね。ほかの避難所にもこうしたものを設置するとか、そのお風呂にバスで送迎するとか、とにかく避難者が不自由なくお風呂に入れるようにしていただきたい。
 もう一つは、炊き出しですが、一週間を超えて、バランスに被災者の声も上がっています。市は栄養士を配置していただいたようですけれども、そうした中で、現地の学校給食調理員の皆さんがボランティアで豚汁の炊き出しをして、これが大変喜ばれた。こうした、ボランティア任せにするのではなくて、調理員さんたちの協力も得て、災害救助の一環として多様でバランスの取れた食事を提供いただきたいと思いますが、これはやれますね、政務官。

○大臣政務官(亀岡偉民君) まず風呂の方なんですが、二つの学校でもう風呂は実際に運用しております。そのほかに避難所から三十分圏内で行ける風呂ということを皆さんに提供していただいて、その地図を出して、そして、もし必要があればそれでバスで巡回するというところで市が対応しておりまして、とにかく風呂に入れる状況は、とにかく全部が入れるようにということで、まず自衛隊が二か所、それからさらに、もう一つの小学校で一か所という三か所を今計画しております。二か所はもう運用しております。さらに、その近くの三十分圏内で風呂に入れるところを、提供していただいたところを全部地図にして貼り出しておりまして、行ける環境を今つくっております。

○政府参考人(日原洋文君) 避難所における食事の提供につきましてでございます。
 栄養バランスを考慮することは大変重要だと考えております。避難者が多い梅林小学校、佐東公民館等の避難所に栄養士を派遣し、栄養バランスを考慮した食事が提供されているか等の状況の把握を努めているところであります。
 避難されている方にバランスの取れた食事を提供することにつきましては、当然のことながら救助法の対象となります。

○仁比聡平君 被災者に必要なことは何かという判断が一番大事で、必要なら特別基準を設けて、市、県と連携して対応することを強く求めたいと思います。
 次に、災害瓦れきの除去について伺います。
 お手元に現地の一昨日の状況について写真をお配りしました。一枚目の緑井八丁目では御覧のように道路が完全に瓦れきで覆われて、その上を雨水が流れていっているという、こうした状況があります。この周りには、ボランティアの皆さんの力も借りて、敷地内から出した土のうがうずたかく積まれているという状況なんですよね。
 二枚目以降は、八木八丁目ですけれども、御覧のように膨大に流出した土砂、そして岩塊と流木によって一階部分は完全に埋め尽くされていると。二階部分にも入っていると。その中で、おうちの中にも大きな岩の塊が入り込んでいるわけですね、土砂はもちろんのことなんですが。その最後の写真なども、敷地の中が埋め尽くされているというのは御覧いただけるとおりです。
 そうした中で、これを人力で、人力といいますか、個人で除去することはできないというのはこれはもう当たり前のことの上に、人力でもなかなか大変、このままでは更に傷むし、被害認定さえできないわけですね。
 そこで、現地で指揮を執られた西村副大臣に改めて伺いたいと思いますけれども、私は、市がこの敷地内や、あるいは自動車も含めて、除去しますということの周知をしっかりすること、そして、市がやるんだと言うだけじゃなくて、国がこれしっかり責任を持つということを被災者にメッセージとして発信すること。そして、必要な重機を集中すると。捜索、救助の活動の行方が大きく左右するとは思いますけれども、自衛隊や警察、消防、国交省などのこうした重機を集中して、それ、重機が入らないところは人力を含めて撤去するんだということを強く発信いただきたいと思いますが、いかがでしょう。

○副大臣(西村康稔君) 全く御指摘のとおりでありまして、問題意識、課題、共有いたしております。
 まず、この住家始め敷地内に、各家庭に入り込んだこの大きな岩とか石とか流されてきた車とか、とても住民の皆さんの手には負えませんので、これも含めて市が一括して処理をするということはもう大きな方針で、今一元化して加速をしているところであります。
 あわせて、道路についても、これまでは救助活動優先ということでなかなか重機を入れていく雰囲気は、特に私が現地に行った当初はなかったんですけれども、救助活動に差し支えないところはもう重機を入れてできるだけやっていこうということで開始を、着手をしております。八木用水ももう掘り始めております。
 一方、まだ捜索活動をやっておったり、あるいはそれに影響があるエリアですね、ここはまだ重機を入れたりすることはできませんけれども、国、県、市でチームをつくって、調査隊、調査チームをつくって、どんな石、どのぐらいの量のことをどうやらなきゃいけないのかという今後の手順を今定めておりますので、捜索活動が終わり、入れるようになれば一斉に着手できるようにということで準備を進めております。
 こうした取組、基本的には市の事業が多いんですけれども、市だけではとてもできませんので、これは国、県、市で連携をしてやろうということで、市から委託を受けて県がやる、市から委託を受けて国がやる、国交省がやるというような仕組みを構築しておりますので、早急にやれるところからこの瓦れきの処理、しっかりと取り組んでいきたいというふうに考えております。そのことも市民の皆さんに分かっていただけるように、しっかり発信していきたいと思っております。

○仁比聡平君 その発信と併せて、環境省においでいただきました、瓦れきの搬出先なんですよね。仮置場が一週間で満杯になるという焦燥感が広がっています。加えて、この家の前に積み上がっている土のう、目の前の道路がいつどうなるのかという見通しを示してほしいという、これはもう本当に、今後の段取りをつくる上でも、考える上でも本当に必要なんですが、そうした見通しを少しでも示せるように努力をいただきたいと思いますが、いかがですか。

○政府参考人(鎌形浩史君) まず、現在、市内七か所の仮置場に順次災害廃棄物を受入れ開始しているところでございますけれども、これから被災エリアに散乱しております災害廃棄物の撤去あるいは損壊家屋の解体が本格化いたしまして、仮置場への搬入量も増加していくということが予想されますので、環境省としても新たな仮置場の確保について広島市を支援していきたい、こういうふうに思ってございます。
 また、仮置場の効率的な運用ということもございます。搬入物の性状に応じた配置をするとか、搬出時の方法を工夫するとか、そういったことについても助言をしてまいりたいと思います。
 また、その後の処分地についても広島市において、市内において確保を想定してございますけれども、これについても環境省としてその調整に取り組んでいるというところでございます。
 そして、見通しというところでございますけれども、私どもといたしましても、その処理の方針の策定をしっかり支援するなどして、できるだけ早く見通しが示せるような、そういう形で応援していきたいと考えているところでございます。

○委員長(竹谷とし子君) 仁比聡平君、おまとめください。

○仁比聡平君 はい。
 残念ながら、時間がなくなってしまいました。最後に申し上げて要望したいのですが、土石流被災宅地の安全性の調査がどうしても必要だと思います。緑井七丁目で被災されたある方は、あの場所が安全だという保証がない限り、幾ら行政の補助があっても家の改修とか建て替えの話には気持ちがいかないと。公営住宅を六か月間で出ろなんてなっているが、そんな短期間で決まるはずがない、元の場所に戻っても安全なのか、ほかのところに出ていかなきゃいけないのか、それは行政が判断する問題で、個人で判断できる問題じゃない、だから仮の住まいも長期的なものがほしいとおっしゃっていて、私はそのとおりだと思うんですね。
 地震災害で宅地の安全性の評価を行ってきた取組がありますが、今回のような同時多発的な土石流被害で開発された住宅密集地がこれほどまでに崩壊したその危険度判定、安全性の評価あるいはその宣言をするという経験は私はないと思うんですよ、これまで。そうした中で、これまでの取組にこだわるのではなくて、国が責任を負って自治体と力を合わせながら科学的な調査と危険度判定を行うということが本当に大切だと思います。
 国交省おいでいただいて、土砂災害、二次災害の防止のための取組をお伺いする時間がなくなって申し訳ありませんでしたが、先般のほかの議員の質問の中でも御答弁いただいているところがあると思います。

○委員長(竹谷とし子君) 時間が過ぎておりますので、おまとめください。

○仁比聡平君 国交省の砂防だけでない、本当に政府を挙げてのその取組を大臣始め強く求めて、今日は質問を終わりたいと思います。
 ありがとうございました。


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