【14.11.11.】国土交通委員会 広島 砂防ダム整備用の作業道用地の補償と、 安心できる住まい・コミュニティのため政府が責任果たすようもとめる

187回国会質問

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。久しぶりに国土交通委員会に参りました。どうぞよろしくお願いをいたします。
広島の土石流災害から三か月になろうとしております。被災住宅地の安全性につきまして、現地の住民説明会では、国、県、市の担当者が、絶対安全という保証はないと説明をせざるを得ない状況が続いております。
国交省が設置を急いでいるワイヤーネットも、何しろ鉄でできているわけですから、腐食もあり得るということで、有効なのは十年程度という説明ですし、土石流センサーの誤作動も最近起こるというようなこともある中で、最低でも砂防ダムができなければ気持ちの上でも戻れない、それまでは避難先確保の公の支援がどうしても必要だという声が被災住民の皆さんの大方だと思います。ダムができても帰れないと内心を吐露される方々もいらっしゃって、三か月たとうとしてなお住宅再建の見通しが立たずに焦燥感が広がっていると思うんですね。
そこで、まず砂防ダムについて大臣にお伺いをしたいと思うんですけれども、甚大な被害が出た安佐南区の八木地区で、国が九つの危険渓流に少なくとも九基の砂防ダムを整備する計画を持っていたんだけれども、着工した二基も完成は来年度の予定で未完成だったということは極めて残念だと私も思います。
広島県の調査によりますと、県が設置した砂防ダム二十一基の下流域では、今回、人的被害あるいは建物被害が出なかったということなわけですけれども、この広島の被災地での砂防ダムの整備が急がれますけれども、大臣、いかがでしょう。

○国務大臣(太田昭宏君) 砂防堰堤の整備は極めて重要ということは今御指摘のとおりで、九基のうち二基しか、途中までしかできていなかったと、それは途中だったんですけれども命は少なくとも守られたという例があります。そういう点では、この砂防堰堤が極めて重要で、安佐南区の大町地区では砂防堰堤が土石流を完全に止めたというのが今回でも明らかになっています。
国交省では、特に被害の著しかった二十四渓流におきまして砂防堰堤の緊急事業に着手をしております。年内には工事用道路に着手して、できるだけ早期の完成を目指します。
被災地の一日も早い復旧復興のために土砂災害からの安全確保に全力で取り組んでいきたいと思っておりますが、そこの工程、いつ頃どうなるかということも含めて、非常に不安に思っている皆様方に情報を提供するということも必要かというふうに思っております。

○仁比聡平君 今大臣がお話しになった、その二十四渓流のダムについて水管理・国土保全局長に伺いたいと思うんですけれども、国交省は今大臣の御紹介の計画を、つまり早期整備を表明をされて、十二月中に設計をし、来年度初めに着工をし、来年度中には完成をと、こういったプランも示しておられると思います。
ですが、現地で聞きますと、工事に必要な重機を入れるためには、道幅が四メートルという、そうした作業用道路が必要だという説明がありまして、ですが、現実に八木だとか緑井だとか、ここは御覧いただいているとおり、道幅は二メートルあるかないかという狭いところがほとんどなんですね。ですから、住民には、現実には不可能なのではないかと、その作業道路の確保が、という不安、思いが広がっております。
現地で、そこで局長、四メートル幅が取れない地域といいますか地点というか、これが何か所あるのか、その確保ができないと来年度中に完成するという目標が難しくなるわけで、そこの工事はどんなふうにして進めるのか、御紹介ください。

○政府参考人(池内幸司君) 委員御指摘のように、緊急事業を実施している箇所におきまして道幅が狭く大型の工事用車両の進入が難しい箇所が現時点では七か所程度あることを確認しております。このような箇所につきましては、工事用道路として利用するため拡幅工事を年内に着手する予定にさせていただいております。
今後とも、住民の皆様の御理解を得ながら、一日も早い復旧復興のために土砂災害からの安全確保に向けて全力で取り組んでまいります。

○仁比聡平君 大臣、そこで、その七か所と、今日初めて出た数字なんですけれども、この拡幅のためには、当然、民有地、宅地をどうするのかということが起こるわけですよね。
現地の説明会では、道路は供出ですと、つまり無償で提供いただくべきものですといった住民の理解、住民がそういうふうに理解するような説明も行われているようなんですよ。民家を、そもそもが、あの山の上から何軒も通って重機を入れるとか土砂を出したりとかすることが難しいと隣近所で話されている中で、それが供出となってしまうと、なお被災者住民の合意は難しくなると思うんですね。少なくとも正当な補償がされるべきだと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(太田昭宏君) 工事用道路について、特に民有地の借り上げということについてのお尋ねですが、工事用道路などの借り上げは、基本的には個人財産に対する借用であることから、有償の借り上げというのが原則です。しかしながら、今回の広島の事例のように、災害発生後に緊急的に応急工事を行う必要がある場合は、地権者に説明して了解を得た上で、短期間無償で借り上げている実態というのはあります。
今後、砂防堰堤の工事を実施することとなり、それに必要な工事用道路につきましては長期間の貸借が見込まれることから、基本的には有償で土地を借り上げるということになります。本格的な堰堤を設置というためのものについては、基本は有償ということです。
○仁比聡平君 地価に見合った適正な、正当な補償が是非なされるようによろしくお願いいたします。
それで、大臣も今おっしゃったように、一時的な作業道路の確保が正面から今問題になっているわけですけれども、恒久的な道路用地として国が用地を買収したらよいと、そういう声も上がっているんです。私も十分あり得ると思うんですね。それは、地域の復興の全体像に関わる問題だと思うからです。
広島市は年内に復興ビジョンを示すということなんですけれども、砂防ダムの整備だとか必要な作業道路の確保といった国交省が所管するハードの事業も、復興後の町のビジョン、その中で道路が拡幅が必要なんじゃないかといった全体像の中で、安心できる住まいと町、コミュニティーを取り戻すというビジョンをしっかり議論する中で位置付けられるべきなのではないかと思うんですね。
砂防ダムの早期整備は住民の当然の要求なんですが、砂防ダムができても、中にはこの地域には戻れないとおっしゃっている住民もいらっしゃいます。そうした下で、広島の市長さんが、危険地域に戻りたくない高齢の住民を医療・介護サービスが整った市の中心部で受け入れるといったことも想定を恐らくされながら、当面の復旧支援だけでなく、都市づくり全体を踏まえた復旧復興にできるような制度や法律を作っていただきたいと安倍総理に直接お話しになったという報道があります。
大臣に、私、こうした住民がじっくり議論できる、本音で話せる、そういう場を、それぞれの町内で復旧とまちづくりをどうしていくのかというテーマをめぐってそういう場をつくっていく必要があるのではないかと思うんですが、大臣、いかがでしょうか。

○国務大臣(太田昭宏君) 前段の広島市において復興を契機としたまちづくり計画というのと復興ビジョンの案、これを年内に取りまとめていくということと併せて、そうした被災地の方々という、復興というのは一緒に考えていくということは極めて重要だと思っています。
国や広島県では、この案と連携しながら砂防堰堤の早期整備に取り組んでいきたいというふうに思っておりますが、今後どういう形でそれを進めていくかという仕組みについては、今後検討する事項だと思います。

○仁比聡平君 速やかによく相談を国、県、市でやっていただきたいと思うんです。
大きな課題になる一つが、土砂災害危険区域内に既に建てられている民家をどうするのか、その移転という問題かと思います。
お手元に広島市が作っていただいている資料をお配りをしています。広島県の基礎調査の公表と、平成十四年度の広島県のデータに基づきまして私どもの市会議員団に示されたものなんですが、上の方ですね、今日ちょっと見ていただきたいのは。
ハザードマップの土砂災害危険エリア内に建設された民家の件数、どれだけかと。民家の数でいって八万六千四百二十一戸もこの危険なエリアの中に民家が建っているわけです。世帯員数にするとおよそ十万人から二十万人がこのエリアに住んでおられるということなんですね。これだけの住民が現実に住んでいる区域をこれからどうしていくかというのは大きな問題です。
これ、今後、特別警戒区域の指定、いわゆるレッドゾーンの指定が進んだときに、レッドゾーン内は移転を希望する人がもちろんいますね。この移転の場合の用地の確保はどうするのかと。一方で、レッドゾーン以外でも、例えばイエローゾーンでももう住めないという方もあるんです。ですが、今、現地のがけ地移転事業の対象はレッドゾーンだけということになっている。
これ、レッドゾーン以外の人にも広げる必要があるのではないか、私、こうした問題意識持っているんですが、局長、いかがでしょうか。

○政府参考人(橋本公博君) まず、土砂災害特別警戒区域以外のところからの移転の支援についてでございますが、土砂災害特別警戒区域からの住宅移転に関しましては、がけ地近接等危険住宅移転事業というのがございます。ただ、この事業は、土砂災害特別警戒区域あるいは災害危険区域などの建築物について厳しい構造制限又は建築禁止という強い私権制限を課すことを前提に移転の費用に対する支援を行っておるものでございます。
この観点に立ちまして、まずは危険な地域からの移転を進めるために特別警戒区域の指定等を図った上で、移転を希望される方に制度を周知し、制度の活用を図っていきたいと考えております。その上で、制度運用上、更に安全を確保するために必要なことにつきましては、地方公共団体あるいは住民の方々の意見を承りながら必要な制度の改善、拡充に努めてまいりたいと考えております。

○仁比聡平君 レッドゾーンからの移転を希望する人の用地の取得については、局長、立たれませんでしたけれども、県があっせんすることになるのではないかと勉強では伺いました。そうしたことで本当に安全が守れるのかということがやっぱり大きな課題だと思うんですね。
崖地のこの制度については、そんなしゃくし定規なことを言っていて本当に解決するのかと。しないんじゃないかと思うんです。これまで既に開発をされた地域がどうしてこんなに危険でもおうちが建っているかというと、それはこれまでの政治、行政が開発の後追いになってきたからだと私は思います。そうした政策の結果であって、個人の自己責任や市場任せにはならないと思うんですね。
今回の改正は、まず危険区域を指定することによって住民にリスクを知らせて、ハード、ソフトの施策を一気に進めようとするものだと思います。指定して知らせた上で、出てくる様々な課題について、安心できる住まいとコミュニティーをつくっていくために政府が責任を果たしていくと。現実に出てくる課題についてどう解決するのか、これをやっぱり受け止めて解決していくのは我々の責任だということを申し上げて、大臣の見解を求めようと思いましたけれども、時間が来ているでしょう。

○委員長(広田一君) はい。

○仁比聡平君 なので、残念ですが、質問は終わります。


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