○仁比聡平君 私は、日本共産党を代表して、二〇〇七年度決算、国有財産増減及び現在額総計算書の是認に反対、警告決議案、措置要求決議案及び同年度国有財産無償貸付状況総計算書の是認に賛成の立場から討論を行います。
 参議院における与野党逆転の下、二〇〇七年度決算は昨年に引き続き是認しないこととされようとしております。この議決は、国権の最高機関たる本院が国民の声を反映して行うものであり、極めて重いものです。決算本体が否決されるという重みを厳粛に受け止めるべき自民、公明の与党が、それを理由として昨年と同様にこれまで積み重ねてきた決議の採決の在り方に反対し、警告決議は上げるべきでないと言いますが、全く道理がありません。
 与党の態度は、参議院改革検討会が八九年以降の与野党逆転期の経験を踏まえ行った「決算の是認否認にかかわらず、警告決議を行うことができるものとする。」との答申に示される全会派の合意と、本院における決算重視の努力を後退させるものです。警告決議、措置要求決議を上げ、予算編成に反映させ、それに基づく審査を充実するという確立した決算審査のサイクルは一定の実りを上げてきており、これを損なってはなりません。
 決議は全会一致によるべきことは大原則ですが、今国会の決算審査を通じて、既に両決議案は理事会、理事会懇談会において全会派一致で準備されています。数による暴挙との批判は当たりません。にもかかわらず、昨年に続いて両決議を上げないとすれば、本院の決算審査の在り方に重大な禍根を残すことになります。与党が今からでもその立場を改めることを強く求め、我が党は引き続き決算審査の到達点を更に充実発展させるために努力するものです。
 決算に反対する理由を述べます。
 第一に、二〇〇七年度予算は、働く貧困層が四百万世帯に上るなど貧困と格差が深刻に拡大する中で、庶民には定率減税廃止で一・七兆円、前年と合わせ三・三兆円の増税をかぶせ、生活保護の母子加算を段階的に廃止し、児童扶養手当も最大で半額にまで減らす、雇用対策費は半分に削減する一方で、史上空前の利益を謳歌する大企業や大資産家に対しては減価償却制度の見直し、証券優遇税制の延長などの減税の行き過ぎた優遇の予算であり、それをそのまま執行したからです。
 第二に、〇七年度予算は、アメリカとともに海外で戦争をする国づくりを進め、米軍基地の再編、自衛隊との一体化を進めるため、〇六年度補正予算と合わせて四百億円を上回る国民の税金を差し出し、アメリカ海兵隊のグアム移転を含めた米軍再編で我が国が負担する総額も概要も明らかにしないまま数兆円もの巨額の負担に踏み出したことは、断じて許されないからです。
 第三に、会計検査院の検査結果によっても、法律や予算に違反し不当と認められた事項は八百五十九件、三百三十七億一千六百三十五万円、会計検査院の指摘事項、合計で九百八十一件、千二百五十三億円余りに上っており、この点からも許されないからです。
 なお、二〇〇七年度国有財産無償貸付状況総計算書は、国有財産全体の九六・六%を占める公園や緑地等は国民の憩いの場であり、災害時の避難場所にもなっております。そうした使用目的で地方公共団体に無償で貸し付ける制度の意義を認めて賛成し、討論を終わります。