日本共産党の仁比聡平議員は11月17日の参院法務委員会で、世界の死刑廃止の取り組みについて質問しました。法務省はOECD(経済協力開発機構)加盟国で死刑を執行しているのは日本だけだと認めました。
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 仁比氏は、作家の平野啓一郎氏が著書の『死刑について』で「(私たちは)人を殺さない、命を尊重する共同体の一員であるということを絶対的な規律として守るべきだ」と記した一節などを紹介。「これは世界が死刑を廃止する大きな理由でもある」と主張しました。

 斎藤健法相は「国民世論の多数が死刑もやむを得ないと考えている」「死刑を廃止することは適当ではない」と世界の流れに逆行する考えを示しました。

 仁比氏は「2017年以降、再審請求中に死刑執行された方が19人にものぼる」と指摘。法務省の川原隆司刑事局長は、その理由について「法務省としては明らかにしていない」と答弁しました。

 仁比氏は「法務省の中だけの決裁で、そのプロセスを国民に何も明らかにせず人の生命を奪う。あり得ないではないか」「そんなはんこが押せるか」と斎藤法相に迫りました。(しんぶん赤旗 2022年11月18日)