陸上自衛隊の新組織である水陸機動団が3月27日に長崎県佐世保市で発足することに抗議する集会が3月25日、同市で開かれました。長崎県平和委員会、佐世保市平和委員会が主催しました。

 陸上自衛隊相浦(あいのうら)駐屯地などに配備される水陸機動団は、米海兵隊と共同訓練を繰り返すことから「日本版海兵隊」といわれています。「自衛隊の命を守ろう 水陸機動団反対 佐世保を侵略基地にするな!」と書かれたボードを持った参加者は「自衛隊員を戦場に送るな」「紛争は外交で解決しよう」とコールしました。

 主催者あいさつした県平和委の冨塚明さん(長崎大学准教授)は「安倍9条改憲に反対する3000万人署名の活動の中で、自衛隊の危険な実態を広く知らせ、海外で戦争ができる体制づくりを止めよう」と述べました。

 「水陸機動団は佐世保にはいらない」(佐世保市平和委)、「憲法9条を守れば自衛隊の海外派兵を阻むことができる」(新日本婦人の会佐世保支部)、「徹底した平和外交を進めるのが日本政府のあり方だ」(日本共産党の山下満昭県委員長)と訴えました。

 日本共産党の仁比聡平参院議員のメッセージが紹介されました。

 飛び入り参加した同市の男性(45)は「公文書を改ざんする政権が自衛隊員の命にかかわることを決めるのは間違っている」と話していました。(しんぶん赤旗 2018年3月26日)


【仁比参院議員のメッセージ】

メッセージ

 集会ご参加のみなさまお疲れ様です。佐世保を、日米一体の殴り込み基地にさせてはならない。心を一つにたたかう決意を込めて、連帯のメッセージを送ります。

 安倍総理が、『憲法に自衛隊を書き込んでも、今と何も変わらない』というのは国民への偽りに他なりません。政府は、戦争法を強行し、自衛隊が米軍と一体に海外における武力行使する体勢づくりをすすめながら、秘密保護法、共謀罪で批判を力ずくで押さえ込む戦争する国づくりを推しすすめてきました。狙いは9条改憲と歯止めなき海外派兵ではありませんか。

 私は一昨年の国会で、この佐世保で、“日本版海兵隊”の出撃拠点づくりが進められている実態を暴露しました。その中核が米海兵隊と並んで、水陸両用車を導入する水陸機動団の新編です。さらに政府は、米海軍強襲揚陸艦『ワスプ』のように、大型輸送艦『おおすみ』を、強襲揚陸艇LCACを搭載可能に改修し、日米共同訓練では護衛艦『いずも』にオスプレイの着艦・整備を行ってきましたが、さらに、米軍岩国基地に現に配備され、空自も導入しようとするステルス戦闘機F35を搭載できる空母にしようとしています。陸自オスプレイの佐賀空港配備と一体に、日本版海兵隊の新たな出撃拠点を、佐世保港のど真ん中、崎辺に造ろうなどという恐るべき新基地建設は断じて許せません。

 元自衛艦隊司令官は国会で、『上陸作戦能力、大規模な戦略的輸送能力、あるいは水陸両用作戦能力というのは海外派兵につながるということで、つい十年前まではタブーだった』と述べています。

 安倍政権の強権政治による、憲法9条改悪と、戦争する国づくりを許さない、市民と野党の共闘の力が、いま、とうとう明らかになった森友文書改ざん問題で、安倍政権の根幹を揺さぶっています。憲法を守り生かす政治へ。ご一緒に声を上げましょう。

2018年3月25日 日本共産党 参議院議員・弁護士 仁比聡平