岩国市議選の投票日(24日)まで、あとわずかです。

 重圧をはねかえして住民投票で市民が「米軍艦載機ノー」の声をあげたのが2006年3月。以来、激動の情勢を市民とともに動かしてきたのが日本共産党市議団です。

 「基地は国の専管事項」などと冷や水をかけ、札束でほおをはたくたぐいの卑劣な自公政権に対して、共産党は「これ以上の騒音はいらない」「次世代に静かで平和な岩国を」という痛切な思いをど真ん中にすえて、地方自治と民主主義の道理を貫いてきました。

 由緒ある閑静な愛宕(あたご)山に「米軍住宅は絶対につくらせない」と超党派の縁の下の力持ちとなるとともに、軍事同盟から脱け出す展望をもつからこそ、かなめの役割を発揮してきました。

 民主党政権は、岩国問題でも公約も市民の期待も踏みにじって、艦載機と米軍住宅押し付けの姿勢をあらわにしています。だからこそ市議会に共産党の4議席がどうしても必要です。

 9月7日朝、米軍住宅反対で頑張ってこられた牛野谷地区の自治会長さんが車にはねられて亡くなりました。運転していたのは岩国基地の軍属女性。加害者は車こそ止めたものの運転席から降りることなく、20㍍もはね飛ばされた被害者をよそに携帯電話でどこかに連絡をとっていたと聞き、私は怒りで青ざめました。

 米軍は、出勤途中で「公務中」であり「日本の裁判権は及ぼない」などとコメントしています。しかし「ひき逃げ」が強く非難されるのは、加害者こそが被害者の命に対して一番の責任、重い救護義務をおうからです。それば人間であれば米国でも日本でも同じはずではありませんか。

 ところが山口地検は、この加害者を不起訴にし、その理由さえ「コメントできない」というのです。アジア最大の基地に強化し、こんな米軍犯罪と基地の苦しみを大きくするなど絶対に許せません。

 岩国市議選から沖縄県知事選へ。ともに勝利し基地のない沖縄と日本の展望を切り開きましょう。(しんぶん赤旗 2010年10月20日)