宮崎・鹿児島両県境の新燃岳(しんもえだけ)噴火による被害について2月9日、日本共産党国会議員団の調査団が宮崎県に入り、都城市と高原町で農業被害などを調査しました。

前屋敷県議が同行

 調査団メンバーは赤嶺政賢、高橋ちづ子両衆院議員、仁比聡平前参院議員と前屋敷えみ県議ら地方議員。

 新燃岳から13㌔ほどの高原町西麓(にしふもと)にあるシイタケ農家、辺木園(へぎぞの)良昭さん(56)夫妻を訪ねました。種菌を打ちつけた原木4万5千本が整然と並ぶ「ほだ場」など全体で約10万本の原木が降灰に遭いました。

 夫婦は、今月1日から原木を1本ずつ洗い始めましたが、150本分のやぐら1列を洗い終えるのに約1時間かかり、降る灰とのいたちごっこに、「6列ほど洗えただけ」と話しました。灰をかぶったシイタケは商品価値を失い、処分しました。
 寝かせて置いた原木がすっかり灰に埋もれた様子や、丸々と太ったシイタケのかさに、こんもりと灰が積もった写真を見せ、被害の深刻さを訴えた妻の浩子さん。約1千万円と見込んでいた今年の収入は「パアになりました」。

 高校生と中学入学前の子どものことに話が及ぶと「これからまだ大変なんですが‥」と肩を落としました。

 シイタケの収穫期は12月~3月の冬場で、最盛期まっただ中での被害。同町には原木シイタケを栽培する同規模の農家が3軒はあるといいます。

 
一行は町総合保健福祉センター「ほほえみ館」に避難住民を見舞いました。50代の男性は「戻っても仕事がない。雇用の確保を何とかしてください」と訴えま
した。前屋敷議員は「安心して暮らせるようにしないといけないですね」と励ましました。(しんぶん赤旗 2011年2月11日)