独立行政法人国立病院機構が徳島病院(徳島県吉野川市)を閉鎖し、東徳島医療センター(板野町)への移転・統合を計画している問題で、徳島県議会は3月8日、徳島病院の存続を求める決議を全会一致で採択しました。

 決議は、徳島病院が四国で唯一の筋ジストロフィー医療施設として先進的な研究や実践をしており、移転・統合で県中西部地域の医療機関の維持などが懸念されるとしています。

 吉野川市の住民らでつくる「徳島病院を守る会」が取り組む存続を求める署名は現在、市の人口を超える約4万6000人、医労連などの労組分を含めると約5万6000人分が寄せられています。

 存続を求める意見書は吉野川、阿波、美馬、三好の4市、石井、神山、東みよし、つるぎ、牟岐の5町の議会で可決されています。

 日本共産党の仁比そうへい参院議員は7日夕、徳島病院を視察しました。白川容子四国ブロック国政対策委員長、上村きょう子、山田豊両県議、岡田光男市議が同行しました。

 仁比氏は病棟を訪ね、入院患者に話を聞きました。人工呼吸器が必要になり、3年あまり入院している筋ジストロフィー患者の男性(53)は「(移転計画は)ぼくら患者の賛否も問わずに決定された。ここは自然環境が良く、落ち着く。できれば移りたくない」と訴えました。仁比氏は「患者にとっての病院の重み、患者の主体性を無視するやり方だ」と応じました。(しんぶん赤旗 2019年3月9日)