参院選で、市民と野党の共闘の勝利と、比例での日本共産党の躍進をめざして、日本共産党の志位和夫委員長は10日、徳島・高知両県を駆けめぐりました。志位氏は「この選挙、日本を変える希望を情熱をもって語り、勝利・躍進を勝ちとるために全力をつくします。徳島・高知で松本けんじ候補を統一候補にしていただいたことに、関係者の方々に心から感謝します。どうか力をあわせて松本さんを国会に押し上げましょう」と語るとともに、「『比例は共産党』を広げ抜いて7人以上の当選をどうか勝ち取らせてください」と力を込めると、「野党共同」などのプラカードをもった聴衆が盛んに拍手を送りました。

 前日に、東北3県で共産党躍進とともに野党統一候補の勝利を訴えてきたと語った志位氏は「日本共産党は、自らが擁立した候補者はもちろん、立憲民主党、国民民主党、無所属の候補者も、32の1人区すべてで全力をあげてたたかい、すべてで勝つために全力をつくします」と表明しました。

 「野党共闘は毎日、進化しています」として、立憲民主党の枝野幸男代表がこの日、福井選挙区で共産党公認の野党統一である山田かずお候補の応援に駆け付けると報告。「みんなで相互に力をあわせ、安倍政治を終わらせて、『希望ある日本』、新しい政治をつくる選挙にしていきましょう」と呼びかけました。

 志位氏は「政治論戦で共産党のリードは鮮明です」として、大争点になっている年金、消費税10%増税、憲法での日本共産党の提案と「くらしに希望を―三つのプラン」を詳しく語りました。

 そして、「これを実現する希望は市民と野党の共闘にあります」として、野党が市民連合と結んだ13項目の共通政策を紹介し、「国政を変える根本の問題で、共通の旗印を掲げてたたかっているのが野党共闘です」と強調。「徳島・高知選挙区で松本けんじさんを必ず勝たせていただいて、全国32の1人区すべてで野党を勝たせてもらい、自民党・公明党、その補完勢力を少数に追い込んで、衆参のねじれをつくりましょう。そして野党連合政権をつくる第一歩を踏み出す選挙にしていこうではありませんか」と呼びかけました。

 志位氏は、国民の切実な願いを実現するには、「財界中心」「アメリカいいなり」という二つのゆがみをただす日本共産党の躍進が必要だと強調。「憲法には、主権者は国民だと書いてあります。しかし、日本で実際に権力をにぎっているのは、財界、米国です。ここを変え、『国民こそ主人公』の民主主義の国をつくる。この方針をもつ日本共産党が伸びることが日本をよくする確かな道です。『比例は共産党』の声を広げ抜き、比例代表7人全員の勝利を」と訴えると、大きな拍手と歓声が湧き起こりました。

松本野党統一候補「一緒に変えよう」

 日本共産党の徳島・高知選挙区の松本けんじ候補は「くらしをよくする力は、あなたの手にある一票だ。一緒におかしな政治を変えていこう」と力を込めました。

 比例代表の仁比そうへい候補が「『くらしに希望を―三つのプラン』の実現のために国会で働かせてほしい。希望の政治を切り開く仕事をさせてほしい」と訴えました。

 徳島駅前では、「オール徳島」、市民連合・徳島、国民民主党、社民党、新社会党のメッセージが紹介されました。

 高知市の中央公園前では、社会保障を立て直す国民会議の広田一衆院議員が「希望と安心の社会をつくる松本さんの訴えに共感の輪が広がっている」と語り、立憲民主党高知徳島県連代表の武内則男衆院議員が「子や孫に平和な日本を引き継いでいかないといけない」と訴えました。新社会党県連本部の小田米八委員長が紹介され、社民党県連の久保耕次郎代表がメッセージを寄せました。

 松本候補、野党各党の代表、志位氏らが並んで手をつなぐと、大きな拍手と歓声が湧き起こりました。(しんぶん赤旗 2019年7月11日)