仁比氏の要求実る

 昨年7月の西日本豪雨災害で岡山県倉敷市の真備町地区などに深刻な浸水被害が出たことを受け、中国電力はこのほど、高梁川水系にある岡山県内最大の新成羽川ダム(高梁市)で、大雨が予想される場合は前もって水位を下げる「事前放流」をする方針を示しました。日本共産党の仁比そうへい参院議員が4月の参院決算委員会で求めていました。

 これを受け、須増伸子県議、末田正彦、田口明子の両倉敷市議、石部誠高梁市議、仁比氏の秘書が同ダムを視察しました。

 担当者によると、新たにインターネットで放流量を公開する予定だとし、末田市議は「ダムの放流情報は重要。真備でも、これで救えた命があったはずだ」と述べました。

 須増県議が「放流開始は誰が判断するのか」と質問。担当者は「操作規定に基づいて中国電力が行う」と答えました。須増県議は「ダムの洪水調整機能には限界があり、河川整備をしっかり行わなければならないが、放流量を調整しようとすることは前進だ」と述べました。

 中電はダム上流域の積算雨量が110ミリを超えると予想される場合、事前放流する計画。仮に昨年の豪雨災害で事前放流していれば、高梁川の水位を総社市日羽で約20センチ、真備町地区に近い倉敷市酒津で約10センチ下げられたと試算しています。(しんぶん赤旗 2019年5月28日)