死者3を出した鹿児島県奄美大島の豪雨水害。10月20日の災害発生から1週間がたってもなお、194人(26日午後6時現在)が公民館などに避難。住民や自治体職員らは、生活再建に向けて、懸命に復旧作業をしています。(西日本総局竹原東吾記者)

 最大の被災地・奄美市住用(すみよう)町。20日午前10時から5時間だけで、514㍉の記録的雨量を観測しました。大量の土砂や泥、水に流され横転したままの車、災害ゴミにいまなお覆われています。


 奄美市住用総合支所近くの市営住宅に暮らしていた男性(34)は豪雨水害で部屋が水没しました。現在、家族とともに上司の家に身を寄せています。「住むところを何とかしてほしい、普通の生活を送りたい」

 仮設住宅や市営住宅の空き部屋への入居を希望しています。

 共産党が調査団

 日本共産党の奄美豪雨災害対策本部(本部長・赤嶺政賢衆院議員)の調査団は25、26の両日、同島入りしました。

 住用町では、避難所となっている奄美体験交流館を訪問。赤嶺氏らは「眠れますか」と声をかけながら避難者の要望に目を傾けました。

 2人のお年寄りが亡くなったグループホーム「わだつみ宛」では被害状況を確認しました。

 赤嶺氏らは奄美市の朝山毅市長と懇談。今後の生活再建にとって重要な家屋の全半壊の認定について仁比聡平・対策本部事務局長(前参院議員)が「被災者の要求がかなう方向で判断してほしい」と求めました。朝山市長は「当然のことです。慎重かつ弾力的にやっていきたい」と応じました。

 赤嶺氏は「被害の大きさを改めて実感した。電気や電話が途絶え救援が困難など、離島ゆえの対策が課題になっている。行政とも力をあわせて再建復興に頑張りたい」と語りました。

 調査団には、まつざき真琴県議、奄実市の崎田信正、三島照両市議、田村貴昭・
党九州・沖縄ブロック事務所長も同行しました。(しんぶん赤旗 日曜版10月31日号)