「よみがえれ!有明訴訟」原告団・弁護団・支援する会は10月22日、衆院第1議員会館で、排水門開放を求める院内集会を開きました。



 有明海の深刻な漁業被害が広がるなか、諌早湾干拓潮受け堤防の開門を命じる判決(2010年12月、福岡高裁)の履行期限が来年12月に迫っています。そのためには、開門費用を来年度予算案に盛り込むことが不可欠にもかかわらず、農水省は工程表や準備状況を明らかにせず、開門協議に事実上、背を向けています。



 原告である長崎・佐賀の漁業者らは、開門の準備期間がタイムリミットを迎えている今、国は開門に向けた和解協議に入るよう主張しています。



 集会では、馬奈木昭雄弁護団長が15日に行われた福岡高裁での協議内容を報告。「開門をめぐって、方法や準備など特別困難な争点はない。むしろ国がサボタージュし続けれぼ、開門による被害対策なども講じられず、莫大(ばくだい)な損害賠償を求められることになる。和解協議のテーブルに国がつくよう世論を盛り上げたい」と語りました。



 日本共産党の紙智子参院議員、仁比聡平参院比例候補が参加。紙議員は、「漁業被害の救済も待ったなし。漁業者に行き渡る対策をどう確保するか、国にも知恵をしぼるよう迫っていきたい」と述べました。(しんぶん赤旗 2012年10月23日)