日本共産党の仁比聡平議員は11月22日の参院法務委員会で、18日に東京出入国在留管理局の収容所内でイタリア人男性が電気コードを使い頭部に通電し自殺したとみられる死亡事件について、「被収容者の死は重い」と質問しました。斎藤健法相は「本来あってはならないこと。死に至る経緯はしっかり確認するよう指示した」と答弁しました。(質問動画はコチラ)

 男性は、仮放免を取り消され10月25日に収容されていました。仁比氏は、精神的にその影響は大きいと指摘。斎藤法相は「入管施設に収容されることが精神状態に悪影響を及ぼすと考えている」と認めました。

 さらに仁比氏は、東日本入管センターでカメルーン人男性が死亡した事件をめぐり、水戸地裁の▽収容者は移動の自由が制限され収容所外で自由に診察ができない▽職員は適切な医療上の措置を取るべき注意義務があった―との判決を踏まえ、適切な医療上の措置には精神医療も含まれることを確認。「入管での医療の在り方を根本的に改めるべきだ」と訴えました。

 斎藤法相は「人道に配慮した適切な対応を行うことは当然に必要だ」と答弁。出入国在留管理庁の西山卓爾次長は「社会一般の医療水準に照らし、適切な医療上の措置を行うことは、収容を行う国の責務である」と答えました。(しんぶん赤旗 2022年11月23日)