日本共産党の仁比そうへい参院議員・比例候補は2月20日、演説会で訪れた熊本県天草で、住民らと精力的に懇談を重ね、地域の要望に耳を傾けました。

指定地域外の水俣病 全員救済へ全力

 水俣病「救済策」の指定地域外で、水俣病を患った可能性のある被害者らと懇談。参加者は仁比氏に対して「すべての被害者の救済」を強く求めました。

 上天草市の60代の女性は、中学生ぐらいから海に魚が浮いている光景や猫が泡を吹いて死んでいる姿を見たといいます。美容師として長年働きますが、片頭痛、耳鳴り、こむらがえり、しびれなどの症状が続き、病院に通い詰めだったといいます。昨年9月の「水俣病大検診」で「重症」と診断。救済に向けて「共産党の力を借りたい」と訴えました。

 懇談では、患者認定をめぐって「昭和44年(1969年)以降に生まれた」人が対象とされていないことについて「科学的ではない」などの批判の声も上がりました。

 水俣病闘争支援熊本県連絡会の原田敏郎事務局長は、14日に指定地域外で実施された健康診断の結果を紹介。「44人中42人が水俣病疑いだった。被害を訴える人の手が下りることはしばらくないだろう」と話します。

 仁比氏は「被害者の気持ちを一つに解決しなければならない」と述べ、すべての被害者救済に力を尽くす考えを示しました。

海中公園の指定問題/漁に支障 撤回を

天草漁民懇談=2010.02.20

 環境省が2005年、旧牛深市(現天草市牛深町)沖を雲仙天草国立公園の海中公園に追加指定したことで、地元漁民が観光ダイバーとの事故や漁への支障などを訴えています。この問題で、仁比氏は漁民と懇談し、海中公園指定の「白紙撤回」の要請を受けました。

 今年5月は「指定」見直しが行われる予定です。素潜り漁を営む、池田勝さん(57)によると、定時に刺し網漁船がいっせいに同海域に出港し、競争するように網を入れます。潜水中の観光ダイバーとの間で「事故が起きる」危ぐもあります。見直しに向け、指定の「白紙撤回」を強く要請しました。(しんぶん赤旗 西日本のページ2010年2月23日)