田山村議会議長と懇談する仁比さん=29日、熊本県五木村


 日本共産党の仁比そうへい参院議員・比例予定候補は5月29日、川辺川ダム建設計画の水没予定地を抱える熊本県五木村を訪ね、ダム建設「中止」にともなう同村の再生振興をめぐり、田山淳士(きよし)村議会議長と懇談しました。


 川辺川ダム建設をめぐっては、清流・球磨川の再生やダムによらない治水を求める住民団体の運動によって、昨年9月、前原誠司国交相が「事業中止」を表明。一方、五木村は水没予定地の宅地移転による人口流出などで生活環境が激変し、道路整備や農地造成など約束されていた対策が棚上げされたままです。

 田山議長は「前原大臣はダム中止の『モデル村』にするといったが、具体的なものは何もない。やる気があればすぐにできるはず」「(五木村は)だまされっぱなしの歴史だ」と憤りを示しました。

 また、村内の96%が山林で平地(土地造成)がなければ生活が成り立たない、高齢化率が40%を超え若い人が定着できる雇用対策が必要―などの意見・要望が出されました。

 仁比氏は再生振興に向けた新しい措置法の必要性に言及し「(球磨川)上流域の五木村の再生と、中・下流域のダムによらない治水を同時並行して進めなければ、打開できない。国が責任を持つ必要がある」と応じました。

 懇談には、あだち安人参院選挙区予定候補、本村令斗・人吉市議、橋田芳昭熊本南部地区委員長が同席しました。(しんぶん赤旗 2010年5月30日)