20160407_1711359 日本共産党の仁比聡平議員は4月5日、参院法務委員会で、在日コリアンなどを攻撃するヘイトスピーチ(差別扇動行為)を警察が容認している事態を批判し、共生社会を根底から覆そうとする行為は絶対に許さないという姿勢を示すべきだと迫りました。

川崎市のJR川崎駅前で3月20日、ヘイトスピーチを行っていた男らが、抗議する市民を暴行する傷害事件が起きました。

仁比氏は、警備に当たっていた警察が、間近で殴られている市民を助けるどころか、市民に向かっていく暴漢を制止すらしなかったことを指摘。警察の対応が市民をどれだけ傷つけているか「朝鮮人が出ていくまで首を絞めると言った人を警察が守っていました。涙が出ました」との在日コリアンの中学生の声を突きつけました。

河野太郎国家公安委員長は「あらゆる法令を適用して厳正に対処する」と答弁。仁比氏が「現行法は無力か。ヘイトスピーチを野放しにしない対応は十分可能なのに、それをやってこなかったのが警察だ」と批判し、集住地区に進入しようとするヘイトデモのコース変更を働きかけるのが当然だと求めると、河野国家公安委員長は「可能であれば追求する」と答えました。

仁比氏は、ニューヨーク・タイムズ前東京支局長のマーティン・ファクラー氏が著書で、異論を認めずに攻撃する風潮が広がったのは「ネット右翼に対して何らノーの声を出さない」安倍政権の責任だと述べていると指摘。岩城光英法務相は「こういう言動はあってはならないと明確に示し、粘り強い啓発活動を続けていく」と答えました。(しんぶん赤旗 2016年4月7日)