日本共産党の仁比聡平参院議員は11月27日、原爆投下直後に降った「黒い雨」の降雨地域指定の拡大を求める質問主意書を政府に提出しました。

 「黒い雨」は、井伏鱒二の小説でも有名になった、広島市北西部を中心に降った放射性物質が含まれた雨のことです。

 質問主意書は、「黒い雨」の降雨地域の指定の根拠となっている「宇田降雨図」(1945年9月から12月にかけて宇田道隆博士と広島管区気象台職員が作成した降雨図)が実際の降雨地域と相違し、少雨が降った地域が含まれていないことを指摘しています。

 その上で、指定をうけていない地域の学校でも放射線障害と思われるがんなどによる若年死亡率が、原爆の影響のない地域にくらべ非常に高く、実態にそくした指定地域の拡大が必要としています。(2009年11月30日(月)「しんぶん赤旗」)