超党派の国会議員で構成する「公共事業をチェックする議員の会」の事務局次長を務める日本共産党の仁比聡平参院議員は9月13日、熊本県人吉市内で、川辺川や球磨川流域で川辺川ダム建設に反対する市民団体らと、「ダムに頼らない治水対策・利水」について、意見交流しました。清流球磨川と川辺川を未来に手渡す会の役員や、球磨川大水害体験者の会の主要メンバーら10人が集まりました。

 川辺川ダム建設問題では、共産党と地元市民団体が長年反対し、民主党が党マニフェストに、川辺川ダム建設反対を明記しました。仁比参院議員は、総選挙の結果、ダム建設を断念させたあとに、ダムによらない治水対策や利水の住民提案をまとめあげ攻勢的に新政権に迫っていくことが大事だとしました。

 相良村の茂吉隆典村議は、「川辺川ダム建設中止及び相良村振興計画に関する意見書」を10日に可決したことを例に、ダム建設計画の長期化によって、既存の用水路施設が放置され、老朽化していること、いまの用水路を補修・改修したほうが安上がりだと語りました。「ダムによらない利水」といっても、農家に負担金がかかるものはなかなかまとまらないという意見も出ました。

 ダムによらない治水として、球磨川大水害体験者らは、川幅の拡大や堤防のかさ上げなど球磨川の抜本的改修こそが大事だとしました。(2009年9月14日(月)「しんぶん赤旗」)