日本共産党の仁比聡平議員は4月5日の参院法務委員会で、「選択的夫婦別姓」の導入が実現しないもとで、別姓を望むカップルが法律婚から排除されている現状への上川陽子法相の認識をただしました。
仁比氏は、1996年の法制審議会答申が求めた民法改正案のうち、政府が実現を図っていないのは「選択的夫婦別姓」だけだと強調しました。
このため現状では、「改姓によって自分が自立した個でなくなる」「お互いに相手に改姓を強要するのはおかしい」と考えるカップルは「事実婚」を選択せざるを得ません。
ところが、出産などで緊急な手術が必要な時に、「親族ではない」ことを理由に重要な意思決定に関われない可能性があり、出産前に妻が夫の籍に入り、出産後に離婚を届けるなどの対応を余儀なくされています。
仁比氏が示した実態に、上川氏は「重く受け止めている」「選択的夫婦別姓の導入に賛成する意見が増えている」としながら、「過去の世論調査とも比較検討を行い、引き続き検討したい」との答弁を繰り返しました。
仁比氏は「同姓を強制する現行法は多様な生き方を排除しているという認識に立ち、個人の尊厳の実現の先頭に立つべきだ」と主張しました。(しんぶん赤旗 2018年4月13日)