【16.05.25.】災害対策特別委員会『すべての被災者がぐっすり眠れる住まいに移れる支援を』

190回国会質問 国会質問一覧

○仁比聡平君 日本共産党の仁比聡平でございます。

まず、半壊認定を受けた方々の応急仮設への入居について、五月十七日の予算委員会で総理が重要な答弁をされました。お手元に配付している資料の一枚目なんですけれども、ポイントは私アンダーラインを引いた部分なんじゃないかなと思うんですが、たくさん引かれているという状況にあるんですが、結論的な部分で、実質的にはこれはもう当分の間そこには住めないという実態をしっかりと見て、被災者の身になって考える必要がある、半壊と認定された方々についても、その希望をしっかり伺いながら、できる限り柔軟に運用していくと、そうした御答弁なんですが、これを受けて、二十四日に内閣府から、二枚目になりますが、事務連絡が発されています。

よく見るとちょっと分かりにくいところがあって、例えば、半壊であっても住み続けることが危険な程度の傷みというふうな表現になるわけですが、そうするとどの程度の傷みがそうなるのかみたいな、ちょっとしゃくし定規な議論になってしまうと、そもそもの趣旨が行き渡っていかないということになりやせぬかという思いがあるんですね。

そこで、河野大臣に、総理の答弁の肝になる考え方がどこにあるのか、その柔軟な運用という考え方を被災自治体、被災者に周知し運用していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○国務大臣(河野太郎君) 五月十七日の参議院予算委員会の総理の答弁の中に、応急仮設住宅に関し、半壊と認定された住宅を有する方々についても、その希望をしっかりと伺いながら、この制度をできる限り柔軟に運用していく考えでありますという答弁がございました。

これを受けまして、その翌日、五月十八日に、熊本県が県内の市町村の担当者を対象とした事務説明会を開催をいたしまして、二次災害などにより住宅が被害を受けるおそれがある、あるいはライフラインが途絶をしているなどにより長期にわたり自らの住居に居住できない方、半壊があっても住み続けることが危険な程度の傷みや取り壊さざるを得ない家屋の解体撤去に伴い自らの住居に居住できない方についても応急仮設住宅の入居対象者とするという説明をいたしまして、周知を依頼したところでございます。

総理の答弁にもありますように、できる限り柔軟に運用していくという考えを総理も表明されておりますので、昨日の非常災害対策本部と現地対策本部の合同会議の場で、私から松本副大臣に対しまして県内の市町村にこの旨を再度周知するように指示するとともに、熊本県に対し管内市町村に情報提供するよう事務連絡を発出したところでございますので、熊本県ともよく連携をし、応急仮設住宅の提供が総理の意図されるよう適切に実施されるように努めていきたいと思っております。

○仁比聡平君 全ての被災者の住まいの確保のために被災地の状況をしっかりと踏まえて丁寧に運用すると総理も示されている、この考え方が大事だと思うんですね。一日も早く避難所生活から抜け出してぐっすり眠れる住まいに移れる支援が急がれます。

そうした下で、今もお話ありましたけれども、修繕が必要なおうちがたくさんあって、その修繕にやはり時間が掛かると、総理の答弁にもあるような実態が広くあるわけです。その下で、応急修理をすると仮設住宅に入れないという、これ被災者の皆さんへのパンフレットなんかにも書いてあることなんですけれども、これは災害救助法がそう決めているわけではなくて、政府の運用でそうされているわけですね。それによって仮設やみなし仮設の申込みをためらうという実態があります。そもそも、自分の家は応急修理が可能でも、まだ揺れる、あるいは周りの家や地盤が壊れているなどといった事情ですぐに着手できないという方々も大変多いわけですね。この仮設に入居すると応急修理の支援ができないという、こういうことを知らずに仮設に入った方は、その後なかなかその再建支援が難しくなってしまう、にっちもさっちもいかなくなるという、そうした懸念もあるわけです。

私は、取りあえず仮設に入居していただいて、応急修理をやっていただいていいというふうに政府の運用を弾力的にしてはどうかと思うんですが、大臣、いかがですか。

○国務大臣(河野太郎君) 住宅の応急修理に時間が掛かる場合には、二次避難所としてホテル、旅館を利用することができます。また、ホテル、旅館に空きがない場合においては公営住宅などを避難所として使用することができるわけでございますから、応急修理と応急仮設住宅を併給することは考えておりません。

○仁比聡平君 現状そういうふうにおっしゃるんですね。

中越地震のときからそのような形が行われてきたわけですけれども、私、実際に、修理すれば戻れる可能性があるが様々な事情で時間が掛かるという方々の数というのは、今行っているホテルなどへということで想定されている数をはるかに上回るんではないかと思います。建設仮設に入居が必要な被災者の実態というのはまだ把握されていないわけですから、この把握と、そして応急修理が併せてできるように見直しを是非検討していただきたいと、今日は強く要望をしておきたいと思います。

次に、柔軟なみなし仮設あるいは仮設の運用について具体的に二件お尋ねしたいと思うんですけれども、借りていたアパートが大きく壊れて住めない、大家さんも解体するから出ていってほしいというふうに言っているんだが、まだ罹災証明が出ない、その建物の全半壊などの認定がまだだという方々がいらっしゃいます。民間で転居先のめどはようやく見付けたんだけれども、これが後でみなし仮設にはならないと、支援がないから出ていきなさいということにならないかという不安、これは低所得者には多いわけですね。

こうしたケースは当然対象になると思いますが、大臣、いかがですか。

○国務大臣(河野太郎君) それぞれの御事情がいろいろあると思いますので、詳しい事情を含め、実施主体である熊本県にお問合せをいただきたいと思いますが、今のようなケースはお聞きする限りでは応急仮設住宅に入居できるのではないかと思いますが、様々御事情あると思いますので、熊本県に直接お問合せをいただきたいと思います。

○仁比聡平君 応急仮設住宅を必要とする人、現に救助を必要としているという人に当たることは、先ほどの通知を見ても明らかなのではないかと思うんですね。

もう一つ、肢体不自由の障害がある方がいらっしゃる世帯で、その障害者は車椅子が必須だと。国はこれまで福祉避難所やそれに代わるホテルや旅館の提供をということで進めてこられたわけですが、入れない方が多くいるというのが実態だと思います。こうした方々が一般の避難所では困難だということはもちろんのことであって、そうした下で、バリアフリーの民間賃貸を見付けたんだけれども、それがみなし仮設に認められるかということも大きな問題になっています。

先ほど河野議員もお尋ねされたこととちょっと重なりますが、家賃六万円までとか広さは六畳間までとか、そうして決め付けてしまうと現実にはもう物件が見付からないわけですね。私は、そうした状況、つまり、ほかに物件が見付からない、救助法は基本的に現物給付という考え方を大臣先ほど述べられたとおり取っているわけで、障害のある皆さんの世帯の仮設やみなし仮設の入居について弾力的に運用すべきだと思うんですけれども、県の取組というのはどんなふうになっているでしょうか。

○国務大臣(河野太郎君) 熊本県においては、障害を持たれている方が入居する住宅について、バリアフリー化が行われているところに入居を希望される場合には、熊本県が定める民間賃貸住宅の借り上げの際の家賃の上限について厳格運用は行わない、希望を優先し入居していただくことにしているというふうに伺っておりますので、そこは弾力的に柔軟に熊本県が対応しているというふうに承知をしておりますので、是非県にお問合せをいただきたいと思います。

○仁比聡平君 つまり、基準のようなものが広さとか家賃とかいうことで一応は示されているわけだけれども、弾力的に今お話しのように入居ができるということですので、そうした運用が一人一人の方に徹底されるように是非国としても支援をお願いしたいと思います。

ちょっと角度を変えまして、宅地地盤被害について伺いたいと思います。

皆さんも御存じのとおり、建物の敷地が例えば一・二メートルも陥没をしていると、けれども、建物の建っているところだけを見るとそう大きな被害が見当たらないということで一部損壊という認定を受けて、いや、これでは再建はできない、戻れないという方々が多くいらっしゃいます。行政での相談になりますと、宅地は個々の所有なんですから自分で直してくださいと、そうした対応もあったりして希望を失ってしまう。

そもそも、宅地の判定がされていないという、そうした自治体も多数に上っていると思うんですが、国の、宅地被害を含めて建物の被害認定に当たって実態として住めるかどうかというような考え方で捉えていくべきだという、この考え方がまずは現場に行き届く必要があると思うんですが、これ国としてはどのように支援をしていかれるんでしょうか。

○国務大臣(河野太郎君) おっしゃるように、敷地被害により住宅の不同沈下や地盤面下への潜り込みが発生した場合には、地盤の液状化等が生じた場合の判定方法を活用することが可能である、これは平成二十三年五月に発出している通知でございます。

今回の熊本地震の発生を受けまして、四月二十日及び二十一日に、被災地において市町村の職員向けの説明会を開催をいたしました。このような旨の説明をいたしましたが、更に周知徹底をするために五月二十日付けで通知を出しまして、地盤の沈下や斜面の崩壊等、地盤の被害に伴いこのような状況が発生している場合には、地盤の液状化等に対応した調査、判定方法を適用できるというふうに周知をしております。

現場レベルでしっかりとそうしたことが行われるように改めて国から市町村に通知をしたわけでございますが、引き続きそれが徹底されるように国としても支援してまいりたいと思います。

○仁比聡平君 宅地の調査と判定というのは、まさにもう今からということだと思うんですけれども、国土交通省においでいただきました。

日本災害復興学会の五月十六日の提言でも、地盤被害の補修に対する十分な公的補助がこの熊本地震において必要だということで求められています。これまで中越沖あるいは東日本でも、地すべりあるいは地盤崩落という宅地の対策が大きな課題となってきたわけですが、熊本地震では活断層という大きな課題があります。

この実態を調査して、抜本的に宅地再建のための支援策というのを検討するべきだと思うんですが、いかがでしょうか。

○政府参考人(栗田卓也君) 宅地の関係のお尋ねでございます。

今回の熊本地震、直下型の地震によりまして強く地盤が揺さぶられて、宅地被害が集中して発生しておるという実態がございます。地割れや陥没なども今委員御指摘のとおり生じております。さらに、震源が移動しながら余震が長く続いているということで、宅地の被害も広域に散在する、あるいはまだ進行する可能性も否定できないというようなことをいろいろ留意しながら対応していくべきと考えております。

まず、我々のこれまでの実態の把握の努力でありますけれども、熊本県でも何分人員不足ということがありますので、多くの自治体からの職員派遣を仰ぎながら、我々の職員も現地に派遣しながら、主導的に被災宅地の、これは住宅とは別に被災宅地の危険度判定をこれまで行いまして実態の把握に努めております。

これまで先遣隊による調査と市長さんからの聞き取り、こういったことで把握できました面的に被害が発生しているエリア、例えば熊本市とか益城町とか西原村とかそういったところですが、一次の判定作業をおおむね完了しております。引き続きまして、いろいろ地元の自治体からの御要望が出てきた箇所につきまして、継続的に二次の判定作業を進めておるところでございます。

活断層の活動が強く地盤に影響した今回の地震の特性を踏まえまして、宅地の危険度判定の情報の分析をまずは急ぎたいというように思っております。その際にも、市町村の事務負担の軽減に十分配慮したいというように考えております。

これまでのいろいろな経験から、例えば宅地の液状化防止事業ですとか大規模な盛土の造成地の滑動崩落を防止する事業、こういった制度を講じてきております。活用可能な制度の周知を図りながら、必要な支援、丁寧に進めていきたいと考えておるところでございます。

○仁比聡平君 御丁寧な答弁をいただいて、ちょっと時間がなくなりました。

抜本的な宅地災害についての支援をつくるということが私はどうしても必要だと思います。

資料、最後にお配りをしていましたのは、避難所における食生活の改善の問題で私ども強く求めてきて、極めて異例の、状況の改善はもはや必須事項であるという通知がなされています。この通知の中で提起をされている、地元業者の活用も含めて、全て災害救助法の対象となることを申し添えると強調しておられるのは、つまり、被災自治体が言わば財源の心配はせずに、基準で一日千百円みたいなことがありますけれども、それではおにぎり一個、パン一個みたいなことになりかねないので……

○委員長(長沢広明君) 時間を過ぎておりますので、おまとめください。

○仁比聡平君 だから活用をという趣旨だと思いますので、そうした徹底を是非お願いを申し上げまして、質問を終わります。


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