「与党と民主党の合意ではすべての患者が救われない。特措法案の強行成立を阻止しよう」―。水俣病不知火患者会とノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟原告団・弁護団は25日、国会前で、与党と民主党などが加害企業チッソを免罪し、水俣病被害の幕引きを図る「特別措置法案」の今国会成立で合意したことに対し、抗議の座り込みを開始しました。
 日本共産党のこくた恵二国対委員長、赤嶺政賢衆院議員、井上哲士参院国対委員長、仁比聡平参院議員が激励に駆けつけ、「被害者の声も聞かず、被害の実相を確認することもなく、こんな幕引きを図ろうとするやり方は絶対に認められない。被害者の大量切り捨てをさせないために、国会がきちんと議論をしていくことこそが今求められている。日本共産党は皆さんと一緒に全力を尽くしてがんばり抜く決意です」と力を込めて呼びかけました。





チッソ免罪法案撤回せよ 水俣病不知火患者会・弁護団 与党と民主に抗議

 水俣病不知火患者会とノーモア・ミナマタ国賠等請求訴訟原告団・弁護団は24日、急きょ上京し、国会内で自民・公明の与党や民主党への要請行動を開始しました。これは、与党と民主党の国対委員長が、水俣病の潜在被害者がいるにもかかわらず加害企業チッソを免罪し幕引きを図る「特別措置法案」など「救済」法を今国会で成立させることで合意し、その動きを加速させていることに抗議するものです。
 不知火患者会・弁護団の一行は同日、国会内で記者会見し、園田昭人弁護団長は、「(被害者を切り捨て)チッソのみを救済する与党法案をベースに協議し、決着を図ろうとするもので断固認められない」と強調。「現場を無視して民主党が与党に協力するならば、そんな政党に国のあり方は任せられない」と激しく抗議しました。
 大石利生・不知火患者会会長(原告団長)は、「被害者の気持ちを分からない人たちが、勝手に自分たちで決めて立法化にもっていくのが腹立たしい。このような暴挙は許してはならない。国会議員に、水俣病の本当の姿を知ってもらうために不知火患者会は上京する」と決意を語りました。不知火患者会は25日から、衆院議員会館前で座り込みを行います。(2009年6月25日(木)「しんぶん赤旗」)