28年ぶりに審議入りした別姓を選べる民法改正案の今後の審議の見通しについて知りたいと6月5日、国会内で緊急集会がありました。

 主催したのは一般社団法人「あすには」です。

 立民、国民、維新の各党担当者が提出した法案を説明しました。立民と国民の案は別姓を選べる点や婚姻時に子どもの氏と戸籍筆頭者を決める点は同じです。維新案は民法を改正せず、通称使用を法制化します。

 日弁連副会長の寺町東子さんは「氏を変えずに結婚したいというニーズに応えてほしい」と語りました。戸籍の筆頭者が家族関係をたどるインデックス(指標)になっているという制度自体を変えない点で立民と国民の案は同じだと指摘しました。

 日本経団連ソーシャル・コミュニケーション本部副本部長の大山みこさんは、選択的夫婦別姓はビジネスの側面から必要だとし、「ベストな案を実現できるよう、まとめていってほしい」と話しました。

 第3次選択的夫婦別姓訴訟弁護団長の寺原真希子さんは「どの党も不利益を解消したいというところは同じ」だとし、原告の願いは戸籍名を変えずに結婚することだとして「急いで廃案になるより、継続審議も含めてとにかく野党で実現に向けて力を合わせてほしい」と求めました。

 参加した日本共産党の仁比聡平参院議員は「当事者の声を受け止めて審議を深めたい」と話しました。立民、国民、維新、社民の議員が参加。公明の議員がメッセージを寄せました。(しんぶん赤旗 2025年6月6日)