九州・沖縄の日本共産党県委員会と党国会議員団ブロック事務所は9月8日、米軍MV22オスプレイがエンジン異常で大分空港(大分県国東市)に緊急着陸したことに対し、九州防衛局に強く抗議し、米軍オスプレイの日本上空の飛行禁止などを求めました。田村貴昭、真島省三両衆院議員、仁比聡平参院議員、松岡勝衆院九州・沖縄比例予定候補、九州7県の衆院選挙区予定候補ら20人が申し入れました。

 冒頭、三貝哲防衛局長は、大分空港に居座り続けたオスプレイが米軍岩国基地(山口県)に向けて離陸したと報告。仁比氏の「なぜ日本側が安全を確認もせず飛ばさせるのか」との追及に、局長は「地上で点検をしっかりさせていただいた上で準備した」との米軍の説明をそのまま伝え、退席しました。

 エンジン異常の原因を問われた防衛局側は「現在、(米軍に)確認中」とのべ、前日に同機がエンジンを始動させた際、大量の白煙を上げたことについても「正常なものだと聞いている」などと回答。原因把握もしないまま、米軍の説明をうのみにしてばかりのアメリカいいなりの姿勢に、党の参加者からは「国民の命を守るのではなく、米軍が基地をうまく運用できるようにするのが防衛局の役目なのか」などの批判が相次ぎました。

 申し入れでは▽米軍オスプレイ部隊の日本からの撤退を米政府に迫ること▽佐賀空港をはじめとするオスプレイ配備計画や自衛隊基地での訓練計画の中止・撤回▽大分空港など民間空港の軍事利用は今後、絶対に行わないこと―などを求めた文書を提出。高瀬菜穂子、山口律子両福岡県議、山本伸裕熊本県議が参加しました。

説明なく離陸、岩国基地へ

 大分空港(大分県国東市)に緊急着陸し、10日間にわたり整備を続けていた米海兵隊普天間基地(沖縄県宜野湾市)所属のMV22オスプレイは8日午前10時35分、大分空港を離陸し、10時51分に米軍岩国基地(山口県岩国市)に着陸しました。同機は前日の7日にエンジンから多量の白煙を上げており、十分な説明もしない米軍に批判の声があがっています。

 同機は離陸の約1時間前からエンジンを始動させ、ヘリコプターモードに切り替えて整備士が機体回りを点検した後、爆音を上げて飛び立ちました。

 県平和委員会の遠入健夫副会長は「何度も事故を繰り返す欠陥機を飛行経路も明かさずに自由に飛び回らせることは絶対に許されない」とコメント。国と米軍に事故の原因究明、米軍機の安全飛行を要請していた県の担当者は「同機が岩国から沖縄へ戻るまで情報開示を求めたい」と話しました。(しんぶん赤旗 2017年9月9日)